現在、絶賛TVアニメが放送中の『盾の勇者の成り上がり』ですが、元が大手WEB小説サイト『小説家になろう』で連載中の大ヒット小説(ライトノベル)であることは、あまり知られていないのではないだろうか。
ちょっと、面白いので観てみたところ…
まあ、アニメ版としては脚本がしっかりしており、主人公が大変魅力的。幅広い年齢層に受ける作品でしょうね。
簡単に、あらすじを話すと、主人公は現実の世界から異世界に飛ばされ、勇者になるが属性が『盾』であったため、自分で攻撃することができず仲間を求めていく…というストーリーです。
アニメ版では、イケメンで正義感が強い?という理想的な主人公キャラだが、原作となった小説では、少し抜けている(戦うにつれたくましくなっていく)設定で、ストーリーも原作とは異なる部分が多い。
この作品、実は既に書籍(ライトノベル)でシリーズが21巻、コミックスも発売されている大ヒット作品です。まあ、そんなことはいいとして、数ある異世界モノ(ありすぎてとある文学賞ではNGとなっているくらい下にみられている)の中でもこれだけ伸びているのは、異例中の異例なのです。
僕もあまりこの手のジャンルを読む機会がなく、正直、似たような話が多いので興味が沸かなかったのですが、アニメをみると意外と面白いんですよ。
盾の勇者の成り上がり(アニメ)の見どころを挙げると、以下のようになります。
- 全方位が敵(徐々に変化)
- イマイチ使えない盾属性
- 唐突に終わるエンディング
- 仲間の存在の大きさ
主人公が剣でバッタバッタと敵を倒していく…という爽快感を削った分、不利な状況の中でどうやって戦っていくか?誰を信じて誰を疑うべきか?を主人公は戦いの中で常に問われることになります。そして、他の勇者よりも不当に不遇な状態に置かれた盾の勇者の、怒りや悔しさは見るものの共感を煽ります。
まあ、異世界モノなので、チートな部分はありますが、主人公を前に出しすぎない演出がクールに見えて非常に見やすい作品です。
最近は、私もネット小説をたまに読むようにしています。書店にならんでいる小説には編集者(作家にアドバイス、時には一緒にストーリーを考えることもある)や校閲(誤字脱字を修正)などがついているので、乱暴に言ってしまえば小学生の作文でも、ちゃんと意味が伝わるようにアップグレードしてくれちゃいます。
ところが、ネットの投稿サイトにある小説は、本人以外の手が全く加わっていないので、色々と参考になる点も多いのです。だから、小説投稿サイトから出版社に目をつけられて、デビューできる作家さんは凄いなとも思うわけです。
もちろん、ネットだと斜め読みされてしまうことが多いです。難しい伏線や長い前置きはスルーされてしまうので、サクサク読めるリズム感と書き方が求められるため、文芸春秋などに連載するのとは別のスキルが必要になるということもあります。
長くなりましたが、これからも新人賞を取るだけではなく、ネットからも数多くの作品が世に出て小説界を盛り上げていってくれれば、読者も作家もWINーWINになるんじゃないかと思うので、僕もその一端を非力ながら担えればな…なんて思うわけです。それではまた~
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